著作権と契約
知的財産権とは、無形のもの、特に思索による成果・業績を認め、その表現や技などの功績と権益を保証するために与えられる財産権のこと。
知的所有権とか、無体財産権という言い方もされる。
その財産権には、特許権、実用新案権、意匠権、商標権の産業財産権と、回路配置利用権、営業秘密等を含めたいわゆる工業所有権と、思想、感情の表現である著作物等に対する著作権とに大別されている。
また、コンピュータソフトウエアも著作権の対象物となり保護する。
工業所有権は、その権利を取得するためには、申請・登録といった手続きが必要となりますが、著作権にはその手続きは一切必要なく、著作物が創られた時点で自動的に権利が付与されるというのがルール。
著作物とは、著作権法の定義によれば、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」(2条1項1号)で、次の通り
- 「思想又は感情」を
- 「創作的」に
- 「表現したもの」であって
- 「文芸、学術、美術又は音楽の範囲」に属するもの
- 具体には、
言語の著作物(10条1項1号) 小説、脚本、論文、講演その他。
- ただし、「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道」は、著作物に該当しない(10条2項)。
音楽の著作物(10条1項2号)
舞踊又は無言劇の著作物(10条1項3号)。
美術の著作物(10条1項4号)
- 美術の著作物は、絵画、版画、彫刻その他。美術工芸品を含む(2条2項)
建築の著作物(10条1項5号)
図形の著作物(10条1項6号)- 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他。
映画の著作物(10条1項7号)。- 映画の著作物には、映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物を含む(2条3項)。映画、ビデオグラム、テレビジョン、テレビゲーム、コンピュータなどの画面表示が挙げられる。
写真の著作物(10条1項8号)。写真の製作方法に類似する方法を用いて表現される著作物を含む(2条4項)。
プログラムの著作物(10条1項9号)
著作物を利用するための契約は、
著作物の利用について了解を得る契約(利用許諾契約)
著作権の譲渡を受ける契約(著作権譲渡契約)の二つに大別される。
謝金や報酬等を支払って著作物を創作してもらい、作品の納品を受けたとしても、原則として、著作権まで譲渡されるものではない。
著作権は「著作者人格権」「著作財産権」に分かれるが、一般的に著作権とは著作財産権をいう。
著作財産権は、著作物を排他的に利用できる財産的権利。
複製権、演奏権、公衆送信権があり、譲渡することができる。
著作権の譲渡を希望するときは契約書に明記することが必要。
著作権法の体系
- 第一章 総則
- 第一節 通則(1 - 5条)
- 第二節 適用範囲(6 - 9条の2)
- 第二章 著作者の権利
- 第一節 著作物(10 - 13条)
- 第二節 著作者(14 - 16条)
- 第三節 権利の内容
- 第一款 総則(17条)
- 第二款 著作者人格権(18 - 20条)
- 第三款 著作権に含まれる権利の種類(21 - 28条)
- 第四款 映画の著作物の著作権の帰属(29条)
- 第五款 著作権の制限(30 - 50条)
- 第四節 保護期間(51 - 58条)
- 第五節 著作者人格権の一身専属性等(59・第60条)
- 第六節 著作権の譲渡及び消滅(61・62条)
- 第七節 権利の行使(63 - 66条)
- 第八節 裁定による著作物の利用(67 - 70条)
- 第九節 補償金(71 - 74条)
- 第十節 登録(75 - 78条の2)
- 第三章 出版権(79 - 88条)
- 第四章 著作隣接権
- 第一節 総則(89条・90条)
- 第二節 実演家の権利(90条の2 - 95条の3)
- 第三節 レコード製作者の権利(96 - 97条の3)
- 第四節 放送事業者の権利(98 - 100条)
- 第五節 有線放送事業者の権利(100条の2 - 100条の5)
- 第六節 保護期間(101条)
- 第七節 実演家人格権の一身専属性等(101条の2・101条の3)
- 第八節 権利の制限、譲渡及び行使等並びに登録(102 - 104条)
- 第五章 私的録音録画補償金(104条の2 - 104条の10)
- 第六章 紛争処理(105 - 111条)
- 第七章 権利侵害(112 - 118条)
- 第八章 罰則(119 - 128条)
- 附則
参考リンク(文化庁)
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/index.html
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